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食堂が飲食店へ飲食業、そして外食産業へと進化を始め40年
この40年で大きく変わったことが2つあると思います。
一つ目が初期投資の金額です。
40年前、ファミレス、ファストフードが代表的な外食産業の
モデル店舗としてチェーン化を全国に広げって行った訳です。
FR(ファミレス)FF(ファストフード)共に初期投資は
悠に1億円を超えていた、幹線道路沿いのFRなどは、1.5や2.0億
も珍しくはなかった.
もう一点大きく変わっているのがメニュー版の在り方と感じます。
業種業態が多様化し、先に述べた初期投資が大きく下がり
飲食業の参入障壁は、大きく下がりました。
誰でも、いつでも参入できる形が多様化して来ています。
それに伴い、メニュー版の形も一昔は、全てFR(ファミレス)的な
ブック形式のメニューが多かったが、今では、良否は別として多様化の
一途を辿っていると言える
そんな環境下、メニュー作成に悩む経営者は、多数存在すると思います。
私も会社にて雇われ代表の際は、FCビジネスであったことも加味し
メニューつくりには、胃の痛い思いをした思い出が多くあるものです。
そんな経験やその後学んだ知識より、一つの考え方に基づき
この場にて披露させて頂きます。
売れる!メニューブックの種類
メニューの種類形式(メリット・デメリット)
①ブック型
長所:高級感、かっこいい、メニュー数多く表現
短所:見にくい、制作コストが高くなる、品揃えが豊富に見えにくい
②1枚物
長所:小メニューには最適、低予算、制作が簡単
短所:メニュー数が少ない、写真掲載少ない
③2枚見開き型
長所:カテゴリー分けし易い、見やすい、コストが安い
短所:ラミネートするとチープ感
④3枚(4枚)見開き
長所:品揃えが多く見える、一目で見える
短所:ラミネートでは安っぽい、デザインが大切、難しい
メニューの種類タイプ
①手書きタイプ
長所:手作り感、低コスト、自己表現
短所:見にくい、ごちゃごちゃ、価値が伝わりにくい
②印刷タイプ
長所:見やすい、写真で価値が伝えやすい
短所:拘りが表現しにくい、個性感が出ない、高コスト
③文字だけタイプ
長所:高級感、作り直しやすい、
短所:価値が伝わりにくい
④写真付きメニュー
長所:価値が分かる、選びやすい
短所:高級感が出にくい、制作費が高い
形式とタイプを組合し、自社業態に合わせた形を考えましょう。
客単価とメニューアイテム数という観点でも考えるべきです。
アイテムが多い業態で、低価格のファミレス系は、ブック形式の印刷写真付き
小メニュー系の専門店業態は、2つ折りで文字、写真は、単価で検討
居酒屋系は、3枚見開き、写真、印刷
が、オーソドックスな考え方です。
居酒屋タイプのメニュー版案を下記に記載します。
売れる!飲食店メニュー版 作成手順
①業態、予算を再確認し、メニュータイプを選択する
予算とは、お客様に使ってもらう金額、客単価ですね!
要は、形式とタイプを選択するということです。
ブック形式か一枚物か?
手書きなのか、印刷なのか?
業態と客単価から選択することが第一です。
②集客の為に看板メニューを明確にする
業態によりますが、専門店に見せるがキーワードです。
単品の看板メニューか
アイテムとしての看板メニューカテゴリー、そしてその中の一品。
(餃子専門店と焼き鳥屋の違い)
お客様は、居酒屋行こう、レストラン行こうとは言わない。
焼き鳥、焼き肉、すし、イタリアンなどの業態でお店を選ぶ
更に絞ると個店名で選択する、要は、目的来店の時代です。
自店の売りを明確に表現するメニューにすることです。
③業態に応じた予算になるカテゴリー区分
どのように食事を楽しんで貰って、いくらくらいのお金を一人から
貰うのか?をストーリーで考え、メニューカテゴリーを区分し
レイアウトを構築する。
④ストーリーに沿う形で目的金額になる価格帯の絞り込み
想定客単価と注文数より、カテゴリーごとの価格帯を3つ程度に絞り込む
アイテムでは、1価格に絞ることも面白い。
サラダ等カテゴリーに
290円のキャベツ、トマト、オニオンのサラダ
580円の野菜たっぷりサラダ、ツナと卵のサラダ
780円で、シーフードサラダ、シーザーサラダ
7アイテム3価格帯のイメージです。
価格帯が少ない方が予算が分かりやすく、安心して注文しやすい。
⑤強みの強化(一品強化、カテゴリー強化)
小型店は、1品強化を検討。
看板メニューは、集客の為のメニューと儲ける高粗利メニューの
2品を持つことを目指したい。
中型、大型店は、カテゴリーで看板メニューを設定する。
焼き鳥店で、つくねカテゴリーを7~14アイテム持つや
焼き肉店で壺付けカテゴリーを作り複数アイテム作る
⑥カテゴリー別注文ストーリーを考える
メニュー版内でのレイアウト及び写真の掲載、未掲載を決める。
自信のある売りたい、食べて欲しいメニューは、写真掲載、大きく、
接客ストーリーに沿ったメニューレイアウトを構築する。
お客様の目線の動き・・・横型メニューは、右面上から下、左上、下へ ∞
縦型メニューは、左上から右上、左下、下右へZ型の動き
⑦ウンチクを考える(食材、食べ方、産地)
売りたいカテゴリーは、食材、産地、食べ方の拘りを表現する。
オーダーの仕方のような、オーダー例を記載するのも面白い、
メニューにおすすめマークを付けるのも一つです。
お客様が迷わない、満足する、お店の思いを伝えるような視点を
工夫する。
お客様から選ばれる理由は、メニューで作る
おすすめメニューにて固定客化を図る
おすすめメニューというカテゴリーを作ることを
おすすめします。
お客様は、おすすめメニューからオーダーをする傾向にあるのは、
誰をも知っていることです。でも、おすすめメニューというカテゴリーは、
余り存在していないのが現実です。
グランドメニューからの抜粋も含め30アイテム程度の
おすすめメニューを別メニュー版(1枚物)で作りましょう。
おすすめメニューは、自店の主力アイテムから抜粋する。
海鮮系居酒屋なら魚系から
焼き鳥店なら、鶏系からおすすめメニューを作ることが前提です。
お客様は、粗方のお店のイメージはもって来店されています。
そのイメージを更に深めることが、満足感の充足に繋がり
再来店に繋がるものです。
続いて、食材、製法、限定などの拘りを付加することが必須です。
どこででも食べれる、モノではだめです。
自店ならではの、拘りを付加して下さい。
おすすめの中のおすすめメニューを一番地に掲載する
おすすめメニューは、30アイテムと言いました。
30もあれば品揃え感は、充分伝わります、
同時に迷いも与えてしまいがちです。
その際に大切なのが、一枚ものメニューでのレイアウトです。
縦型なら最上段に囲いを作りその中に
横型なら、右側上から大きく囲い写真も付けてアピールです。
おすすめメニューの中で原価調整を行う
一枚物メニューにプラスして、黒板メニューに記載して
店内に掲示することもおすすめです。
その際は、きれいに書くことは、あまり必要なしです。
むしろ見にくい位で、目を引く、長く見てもらえる、何度も見て貰える
ように書くことです。
そして、おすすめメニューのもう一つの目的が、原価調整です。
ある意味おすすめということで、旬などを付加すると少々高くても
オーダーされる確率は、高くなります。
看板となる集客おすすめメニュー(お値打ち高原価)に合わして、
おすすめ高粗利商品をカテゴリーに1品計3~5品設定し、産地や製法など
で拘った、差別化したメニューを準1等地に掲載することです。
おすすめメニューを宣伝する。
単品看板メニューでもカテゴリーでのおすすめメニューでも
そのものを中心としたチラシやパンフ、店内掲示のポスターなどにて
宣伝することが大事です。
店頭にタペストリーなどにて
サンプルを置いてみたり
店内壁にポスターなどでアピールしたりです。
でも、最も大事なのが、オーダー時のおすすめです。
接客時にさりげなくお勧めする。
何がおすすめの問いには、きっちりNo1メニューを
続いて、高粗利メニューを伝えるこれが鉄則です。
おすすめ看板メニューに付加する最も重要なものは、
接客力です。
自店をより楽しく、おいしく過ごして頂けるように
おすすめメニューを中心に、時には、お酒、ワインなどの
メニュー知識も付加して、お勧めすることが必須です。
売れるメニューは、食べる前に決まっている
料理は、五感で感じる
こんな話があります。
駅で買ってきた1000円の幕の内弁当をお皿に並べなおし
提供し直すことで、3000円で売れた!
人には、感覚があります。
弁当なら中々、3000円はイメージしにくい。
たけど、そこそこのお店の雰囲気、お皿のセンス、盛り付け
接客等を付加すると、料理だけでなくトータルで判断するのです。
盛り付け、メニュー版での表現
店内でのイメージ、接客にて美味しさは決まります。
プラスに活用しましょう。
売れるメニューにする、秘技!
五感で感じると言いました。
その続きです。
五感に訴えかける最も大切な観点、
飲食店つくりには、必須のポイントです。
それは、
シズル感です。
シズルとは、英語でステーキを焼く際の
「ジュージュー」という音のことです。
お客様が店舗の外からや、店内に向かう通路を通る際に
焼き鳥を焼く焼き場が、目に入る。
点心を蒸すモクモクの蒸籠が目に入り蒸しあがった小籠包が・・・・
こんな仕掛けです。
食べる前の期待を更に高め、美味しさを倍増させる仕掛けが大切です。
実演で美味しさは、倍増、3倍増です。
実演の雰囲気をメニュー版に載せることも大切な観点です。
最初と最後のメニューを決めておく
お店に入り最初のメニューとは、・・・・・
付き出しです。(突き出し)
出す店、出さない店がありますが、出すのであれば
利益商品として出すのは、どうかなーと思います。
突き出しで、お店のイメージを作るを考え出して欲しいと思います。
主力カテゴリーに即した、自信作を一口サイズで、
思わず追加したいと思わせるそんな突き出しを出せれば、如何でしょうか?
そして、最後のメニューです。
締めは、雑炊で、麺で、等々
これは鍋の場合ですが、鍋だからではなく、
当店のお食事の最後に召し上がって頂くメニューという考え方です。
全くの裏メニューですね!
これを考えて見ては、どうでしょうか?
ちょくちょく見るのが、
焼き鳥店の鳥スープですね
最後にさっぱり、美味しさをまとめてくれる一品!!
締めは、大事です。再来店に、固定客化に繋がります。
お店の意思が伝わります。
売れるメニューブックの極意
メニュー版が伝えるものとは?
メニュー版は、メニューのカタログであると同時に
あなたのお店の使い方、何をどの順番で食べるべきだ、を
伝えるシナリオです。
自店で食事をして頂き、どのメニューをどのように召し上がって
頂くのか、そのストーリーの通り召し上がって貰えれば、必ずお客様は、
満足してくれ、再来店に繋がる。
これを 店側の言葉ですが、”接客ストーリー”と言ってます。
お客様が美味しい、楽しい、満足と感じて頂けるストーリーを
表現しているのが、
売れるメニュー版の必須条件です。
最後に
メニュー版は、大切です。
誰もが分かっていることですが、専門的に学ぶところや機会が無い為
あやふやな知識の元、作られているものと推測します。
私のこの記事が少しでも参考なって頂ければ幸いです。
お店は、物語です。ドラマ、舞台と同じです。
全てに台本が必須です。
成功ストーリーの物語を作りスタートすることが成功の条件です。
イメージできることは、実現可能です。
イメージしないことは、できないです。単純な事実だと思います。
決して安くないお金を投資しお店を立ち上げる訳です。
成功イメージを描き切り、スタートしましょう。
私の最後に伝えているストーリーに関して
いまいちピンとこない方は、遠慮なく問い合わせ下さい。
言葉でお伝えさせて頂きます。
外食業界が夢実現可能な業界となるよう微力ながら頑張ります。